COLUMN
玄米菜食主義というのがあります。それは玄米を主食とし、副食には野菜を、という主義です。玄米菜食主義者の多くは、卵や肉や牛乳はいけない、白米も白砂糖も精白小麦粉もいけない、魚は手のひらにのる程度の小魚にして骨まで食べろ、といいます。そしてたいていは、果物を排斥します。しかし、それは間違いです。
野菜や果物に確実に存在するものは多糖体です。それも、野菜の場合はセルロース(繊維素)、果物の場合はペクチンが主になるでしょう。このような多糖体は、腸内に住みついている細菌の栄養になります。だから、野菜や果物を食べると、腸内細菌が喜ぶに違いありません。
腸内細菌は100種類以上もあります。それらはそれぞれに、栄養物質を欲しがっています。その栄養物質の中には、セルロース、ペクチン、ショ糖、乳糖などがあります。野菜や果物を食べることは、腸内細菌を養うことになるので、腸の調子はよくなります。
便秘の時にも下痢の時にも、リンゴをすった汁がよく使われます。リンゴのペクチンを与えて、腸内細菌を元気づけるのが目的です。本当は、乳糖も砂糖もあった方がよいのです。
メガとは「大量」のことです。だから、メガビタミン主義とは、大量のビタミンを摂る主義、ということになります。これを提唱したのは、現代最大の科学者ライナス・ポーリングでした。彼は特にビタミンCについて、一日に40gという超大量を摂ることがあります。
ビタミンCを大量に摂れば風邪が治ります。知能指数が上がります。ギックリ腰が治ります。血中コレステロール値が下がります。
ビタミンEを大量に摂れば、高血圧や低血圧が治る方向に向かいます。血糖値が正常値に近づきます。呼吸が楽になります。筋力が強くなります。心臓が楽になります。
ほとんど全てのビタミンは、何かの食品に含まれています。だから、偏食せずに色々な食品を混ぜて食べれば、たいていは全てのビタミンを摂ることができるといえるのです。
ところが、ビタミンというものは、微量で間に合う栄養素とは言い切れないものです。微量だと、欠乏症が起こります。そこで、欠乏症を起こさないために、ビタミンは大量に摂るに越したことはない、というのがメガビタミン主義です。
私は、講演もあってよく旅行にでかけますが、そうなれば外食一本の食生活になります。外食となれば、和食も洋食も自由自在ですが、私の選ぶのは90%以上が洋食です。むろん、朝から洋食です。私は、外国暮らしをしたこともなく、洋食屋の家に生まれた訳でもありません。それでもこの年で洋食に手を出すのは、好みもありますが、栄養を考えての選択でもあります。
ハワイ大学のヒルカー教授は、ハワイの日系人に高血圧患者が多いのを問題にして、ネズミの実験をやってみました。
まず、ネズミを2群に分け、A群には和食を、B群には洋食を食べさせました。案の定、和食ネズミの方が、血圧が上がりました。
彼は、てっきり、和食の方が塩気が強いことが原因、と判断して、改めて食塩を抜いた和食をA群に与えてみました。ところが、無塩和食ネズミの血圧は、相変わらず高いのです。
そこで今度は、和食と洋食との内容の比較検討をしてみました。そして、和食にはタンパク質が不足していることを発見しました。和食は、高血圧食だったのです。
三石巌著『知らないと損する健康100の知恵』P58~63より