肌荒れの原因と試したい対処法|肌荒れとはどんな状態?
肌が荒れていると、外部からの刺激によるかゆみや炎症の悪化が起こりやすくなります。また、見た目が気になるなど、コンプレックスを感じる人も少なくありません。肌をきれいにして自信に満ちた生活を送るためには、肌荒れの原因や対処法を知ることが大切です。
肌荒れの原因は、人によって異なります。原因に合った対処法を実践して、肌荒れによるコンプレックスを克服しましょう。当記事では、肌が荒れてしまう主な原因と対処法を解説します。肌荒れの悩みを解決したい人は、ぜひ参考にしてください。
そもそも肌荒れとは?どんな状態?
肌荒れとは、肌本来のハリやツヤが失われている状態です。肌の触り心地や見た目が普段と異なるときは、何らかの原因により肌荒れしていると考えられます。
肌荒れの主な状態は、下記の通りです。
- 乾燥やカサつき
- ざらつき
- 吹き出物(大人ニキビ)
- 赤み
- 毛穴の開き
- 湿疹やかぶれ
- かゆみ
肌荒れの状態は、乾燥や皮脂の過剰分泌のように手で触れて分かるものもあれば、ニキビや赤みのように鏡で見て分かるものもあります。すでに皮膚炎を起こしていれば、痛みやかゆみを伴うこともあります。
肌荒れが起こると、メイクのノリが悪くなりやすいことが特徴です。肌荒れを化粧品で隠そうとして、肌の状態が悪化してしまうこともあります。
肌荒れの主な原因4つ
肌荒れが起こりやすい場所は、下記の通りです。
- おでこ
- 頬
- 口周り
- 顎など
肌荒れの原因はさまざまであり、肌荒れしている場所によっても異なります。おでこの肌荒れの場合、「前髪やシャンプーの洗い残しなどによる刺激」「ホルモンバランスの乱れ」が主な原因です。頬・口周り・顎などは、「生活習慣の乱れ」が原因となって起こるケースが多く見られます。
ここでは、肌荒れの原因ごとに肌の状態が悪くなるメカニズムを解説します。
ターンオーバーが乱れている
ターンオーバーの乱れは、肌荒れを招く原因の1つです。
肌の表面では、新しい皮膚細胞が生まれると下の層から押し上げられるようにして外側の古い皮膚細胞が剥がれ落ちます。皮膚細胞の誕生から古い皮膚細胞の剥落までの流れを、ターンオーバー(肌の代謝サイクル)と言います。
ターンオーバーが乱れると、古い皮膚が剥がれ落ちずに残ってしまったり、新しい皮膚細胞が未熟な状態で古い皮膚細胞が剥がれたりして肌荒れが起こります。
年代別ターンオーバーの周期目安は、下記の通りです。
10~20代 | 約20~28日 |
---|---|
30~40代 | 約40~55日 |
50~60代 | 約75~90日 |
一般的なターンオーバーの周期は、約28日と言われています。しかし、年齢とともにターンオーバーの速度は低下することが特徴です。
皮膚のバリア機能が低下している
バリア機能とは、外的刺激から肌を守るための働きです。肌表面にある角質層がうるおいを蓄積し、肌を健やかな状態に保ちます。皮膚のバリア機能が低下していると、外的刺激を受けやすくなり、肌トラブルが起こりやすくなります。
肌荒れのきっかけとなりやすい主な外的刺激は、次の通りです。
- 紫外線
- 乾燥
- 花粉
- マスクなどの摩擦
また、バリア機能の低下は肌の水分蒸散を招きやすく、肌荒れしやすい肌状態となります。バリア機能が低下する原因は、加齢・ストレス・不規則な生活習慣などです。
生活習慣が乱れている
食事・睡眠・運動などの生活習慣の乱れは、肌トラブルを招く原因の1つです。下記にあてはまる人は、生活習慣の乱れによる肌荒れが起こりやすくなります。
・生活習慣の乱れに注意が必要な人の特徴
- 脂肪分や糖分が多い食べ物を食べる機会が多い
- ダイエットのために食事制限をしている
- カフェインやアルコールの摂取量が多い
- 睡眠不足が続いている
- 運動する習慣がない
生活習慣が乱れると、腸内環境が悪くなり便秘になりやすくなります。栄養吸収が悪くなり老廃物が溜まることで、肌荒れが起こりやすくなる仕組みです。また、生活習慣の乱れは、ターンオーバーの乱れやバリア機能の低下にもつながるため注意しましょう。
ホルモンバランスが乱れている
ホルモンバランスとは、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のバランスを示します。2つの女性ホルモンはバランスを取りながら分泌されることが特徴です。ホルモンバランスが乱れると、肌荒れ・便秘・むくみなどの症状が現れることがあります。
ホルモンバランスが乱れる主な理由は、下記の通りです。
- ストレス
- 無理なダイエット
- 睡眠不足
また、生理前後は、プロゲステロンの分泌量が増えてエストロゲンの分泌量が減少します。肌のハリやうるおいを支える役割があるエストロゲンが減少することで、肌状態が不安定になります。
肌荒れしたときに試したい対処法4つ
肌荒れが気になるときは、セルフケアで症状の緩和を目指すことも1つの方法です。ただし、間違った対処法だと肌荒れが悪化することもあるため、医療機関で医師に相談することが大切です。症状によっては、処方された薬を塗ったり飲んだりしたほうがよいこともあります。
ここからは、肌荒れしたときに試したい対処法を4つ紹介します。
栄養バランスを見直す
栄養バランスのとれた食事は、コラーゲンの生成やターンオーバーの周期を整えるために欠かせません。
肌荒れが気になるときにおすすめの栄養素と、それぞれの働きは、下記の通りです。
栄養素 | 主な働き | 多く含まれている食材 |
---|---|---|
タンパク質 |
| 肉、魚、卵、大豆製品 |
必須脂肪酸 |
| 肉、魚、植物油 |
食物繊維 |
| 穀類、いも類、豆類 |
ビタミンA |
| レバー、卵、緑黄色野菜 |
ビタミンB | レバー、ウナギ、卵 | |
ビタミンC |
| 柑橘類、野菜 |
ビタミンE |
| アーモンド、植物油、アボカド |
ビタミンA・ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、必須脂肪酸と一緒に摂取すると吸収率が高まると言われています。なお、上記はあくまで一例で、人それぞれ必要な栄養素が異なるケースもあります。
適度な運動を取り入れる
適度な運動は、体型維持やリフレッシュだけでなく、肌の状態を健やかに保つためにも効果的です。日常に運動を取り入れることによる肌へのプラスの影響は、下記の通りです。
- ターンオーバーを促す
- 血液の流れを良くする
- 酸素や栄養素を身体の隅々に届けられる
- 発汗により肌の水分量が増える
軽いウォーキングや散歩など、無理のない範囲で適度に身体を動かしましょう。
質の良い睡眠をとる
睡眠中は、成長ホルモンとメラトニンが分泌されます。肌荒れが気になるときは、2つの物質の分泌を促すためにも、睡眠の質を高めることを意識しましょう。
成長ホルモンとメラトニンの主な働きは、下記の通りです。
物質 | 主な働き |
---|---|
成長ホルモン |
|
メラトニン |
|
成長ホルモンは、睡眠直後のノンレム睡眠の時間帯に分泌が増えます。眠りが浅い人は、睡眠の質を高めるために生活習慣の乱れを改善し、入眠しやすい寝室環境を整えましょう。
メラトニンは夜間や睡眠中に分泌が増すため、成長ホルモンと同様に質の良い睡眠が必要です。
正しいスキンケアを行う
肌荒れしていると、化粧水や美容液に含まれる成分が刺激となり症状が悪化することがあります。肌荒れしているときは、適切なスキンケア化粧品を正しく使いましょう。
正しいスキンケアを行うポイントは、下記の通りです。
- スキンケア化粧品を見直す
- 適切な量を正しい方法で使う
- 肌を擦らない
- 洗顔料などの洗い残しを避ける
特に生理前後など肌がデリケートになりやすい時期は、肌に負担がかからない洗顔を心がけましょう。
まとめ
肌荒れが起こる主な原因は、「ターンオーバーの乱れ」「バリア機能の低下」「生活習慣の乱れ」「ホルモンバランスの乱れ」の4つです。肌荒れが気になるときは、食事内容・運動習慣・睡眠の質・スキンケア方法を見直す必要があります。
ただし、肌荒れが気になるときの対処法は、あくまで一般的に言われている内容です。症状によっては、対処法を続けても肌荒れが改善しないこともあります。症状に合った方法で確実に肌荒れを治したい人は、まずは医師に相談して指示を仰ぎましょう。